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映画「パンドラ」:キムナムギル主演最新作 2016年12月公開 [映画]

映画ネタは、思い入れが強く(笑)追記しているうちにupを忘れていることたびたびです。

地震の影響による原発事故を描いた映画として注目を集めていたキムナムギル主演の「パンドラ」

12月7日公開から10日で200万人以上が足を運んだ話題作です。

pndr.jpg

" 話題 "になった理由は....
政府から公開に待ったがかかった=「検閲と外圧」がささやかれた映画です。

ハンギョレ新聞では、公開直後、下記のような記事が掲載されたほどです。
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「外圧でお蔵入りした映画、今なら観られる」

「この映画が封切りされただけでも私のすべき仕事は終わったようだ」検閲と外圧の象徴だった『パンドラ』が封切りされる前日、パク・ジョンウ監督はこのように話した。検閲の象徴が崩れたためであろうか。7日から『パンドラ』が劇場で上映を始め、その間ひっそりと製作が推められてきた進歩的映画も一つ二つと姿を現している。
以下は、上記のリンクをご覧ください。
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社会的な映画に関心を持つ私としては、
このお正月にどうしても見たかった一本です。

原発のある海辺の町で育ったキムナムギルと幼馴染の子どもの頃の映像から始まります。

母と兄嫁は原発に勤務する人たちが利用する食堂を営み
父と兄を原発事故の被曝により亡くしているジェヒョクことキムナムギル
彼は、原発でエンジニアとして働いています。

一方、原発の所長であり、技術者として、老朽化や震災を懸念して上層部に進言するが受け入れてもらえず、かえって左遷されてしまうヒョンソプは、
MBCドラマ「トンイ」や
映画「7番房の奇跡」など演技力で定評のある彼は、
1000万人の観客動員の実績を元に「一千万俳優」の称号を得ているチョンジニョン

韓半島を襲った未曾有の地震により、海岸沿いの原発は、制御がきかなくなった...

そうです。

この映画は、東日本大震災とその後発生した福島での原発事故をモチーフにしています。

原発の外観こそ、スリーマイル島の様相ですが、
地震直後に制御を失い、
メルトダウンに至る状態や
消防隊の対応など、まさに福島の惨劇を参考にしたものです。

おりもおり、昨年9月には、原発銀座と言われる慶尚道で、地震があり、
慶州は瓦が落ちたり、被害を受け、
釜山での揺れや、首都圏での揺れなどで韓国内がパニックになった背景があり、
それらの影響で、さらに公開が遅れていたと言われています。

話を映画に戻すと、
左遷され、原発を後にした直後に発生した巨大地震により、
急遽、原発に戻り、
「責任者は自分だ」として、対応策に奮闘するチョンジニョン

原発で働くのをやめて、仕事を求めて海外へ行きたいと願いつつも
幼馴染や母の反対にあい、悶々と日常を送るキムナムギル

地震発生直後の原発トラブルで
父と兄を亡くした事故のことが頭をよぎり、
誰よりも先に、
こーんな仕事辞めた!
俺は、帰る!!!と帰宅しようとするも
事故処理取り組もうとする仲間たちへの情、
災害に巻き込まれていく仲間たち
その状態で、決死の思いで仲間を守ろうと立ち上がるわけですよ

制御がきかない原発に政府の対策委員会もなすすべなし

大統領のキムナンミョンは、限界を感じて苦悩
そんなとき、チョンジニョンの存在を妻から指摘され、
彼から届いていた原発の問題を指摘する報告書に目を通し、
対策委員会で傍若無人とも言える振る舞いのイギョンヨンを抑え、
現場所長のチョンジニョンと連絡を取りながら、
最悪の事態を避けるべく苦闘する

原発作業員や消防隊が決死の対応を取るのですが、
一時は諦めるも、
ジェヒョクの奮闘に心打たれ、覚悟を決めて救助に向かうシーン

作業員たちが次々被ばくして簡易ベットで治療されている様子など
胸に詰まるものがあります。

その間も、原発に対する恐怖から、
なんとか脱出しようとする市民は交通機関へ殺到したり
道路は車で大渋滞
パニック映画の側面が描かれます。

映画館ですすり泣きが聞こえたのは、
地元の人が体育館に避難しているのですが
被ばくの可能性ということで閉じ込められたシーン

その閉じ込められた地元の人々を救うため
彼らをバスに乗せて、少しでも原発から離れようと苦闘する幼馴染の女子

ジェヒョクを含め、
被ばくして看護されている作業員たちが、
市民を救おうと、足が動くものはみな作業に向かおうと決死隊を編成し
事故現場へ向かうあたりは、
ハリソンフォード主演のK19という原子力潜水艦の映画を思い出させる感じでした。

海水をシートで組み上げて、原発の上からシャワーのようにふりかけるシーンは、まさに福島。

事故の収集を図るため、
最後は、ジェヒョクが一人、ダイナマイトを仕掛ける作業に
しかし、それが意味することは、現場に閉じ込められたままとなるということ
犠牲の死

大統領の配慮により、テレビで、母と会話できる場面があるのですけど、
ま、これは映画ですからねと。

結構泣いている人がいました。

韓国の人々にとって、福島で起きたこと
セウォル号以降の、政府の危機管理と危機対策への問題への不安と怒り
原発銀座(昭和っぽい言い方ですみませんが)慶尚道で起きた地震

そして、わたしが映画を見たのは、まさに釜山でしたので
ソウルで見るよりも観客ののめり込み加減が違ったのかもしれません。

そうそう、必ず裏切り者とか、嫌な奴出てきますよね
それもちゃんとおさえられていました。

未生で、イムシワンの先輩役でいい味を出していたキム・デミョンも
幼馴染として、好演

ジェヒョクことキムナムギルの母親役のキムヨンエは、
ソンガンホが、若き日のノムヒョン大統領を演じた「弁護人」で
拷問を受けるイムシワンの母親役でしたが
今回も母親役を熱演でした。

消防隊には、シークレット・ガーデンで消防士として亡くなったキルライムことハジウォンのお父さん役のチョンインギ
この方は、お父さん役、刑事役多いですねー。

実は、研究で伺っていたフリースクールにお子さんが通われていた関係で
運動会でご一緒したこともあります。
一緒に写真を撮りましょうと声をかけてくださったので
貴重な一枚が手元にあります(^^)v

日本で公開できるのかなぁ。
あまりに現実に近すぎて、上映されないのではないのかなぁと心配しています。

韓国語が分からない夫を連れて行ったのですが、
興味深くみてくれていました。

youtubeで予告編を見ることができます。
下記にぜひアクセスしてみてください!

[판도라] 메인 예고편
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